背景透過の品質を上げる実務ガイド — 白縁/色かぶり/髪の毛の処理
背景透過は完成直後は綺麗でも、置く背景が変わると“縁の正体”が露わになります。 白背景で切り抜いた素材を黒背景に置けば白縁、緑背景で撮影した人物を白背景に置けば緑のかぶりが見える── これは縁ピクセルに元背景色が混ざっている(アンチエイリアス/プレマルチ)からです。
先に結論(最短ルート)
背景透過 → 想定背景色 = マット色でデスピル → 1px 内側のデフリンジ → PNG / WebP(Lossless)で書き出し → 3色プレビューの順が最短です。
要点(TL;DR)
- 白縁/色かぶりは縁の半透明に元背景色が残ることが原因。
- 対策はマット色(配置背景)でのデスピル+1pxデフリンジ。
- 髪の毛などは完全透過にせず半透明を残すと自然。書き出しはPNG / WebP(Lossless)。
- 仕上げは /compare で白/黒/ブランドの3色プレビューを確認。
1. 症状の見分け方
- 白縁:白背景で切り抜き → ダーク背景に置くと白い輪郭が出る。
- 色かぶり:緑/赤など色背景で撮影 → 白い背景に置くと縁が色づく。
- 髪の毛崩れ:細い毛先がギザギザ、または欠ける/硬い。
2. 最短フロー(HowTo)
- 切り抜く:まずは /bg-remove 等の自動切り抜きで土台づくり(原本は必ず保全)。
- 背景色を想定:配置先が白/黒/ブランド色かを先に決める(ここが最重要)。
- マット色でデスピル:縁の半透明が馴染むよう、想定背景色で前処理(焼き込み)する。 画像側で難しければページ側の背景色と合わせるだけでも効果あり。
- デフリンジ(1px内側):縁に色が残る場合は選択範囲を0.5–1.0px内側に縮小して再書き出し。髪の毛は弱めを基準に。
- 半透明の調整:髪やレースは完全透過にしない。軽い半透明を残すと自然。
- 形式:ロゴ/図はPNG / WebP(Lossless)、写真ベースは必要に応じWebP(Lossy 80–85)も検証(縁ノイズが出たら可逆へ戻す)。
- 最終確認:白/黒/ブランドの3色プレビューで縁・色・欠けをチェック。
3. 具体レシピ(ケース別)
A. 白縁(白背景→ダーク配置)
- マット色をダーク/ブランド色へ変更して再書き出し。
- 縁を0.5–1.0px内側に縮小(デフリンジ)。
B. 色かぶり(グリーン/レッドの残留)
- 縁ピクセルを近傍色へ置換(デスピル)。
- 配置背景と同色のマットで馴染ませる。
C. 髪の毛がギザギザ/欠ける
- エッジのフェザー 0.3–0.6pxで滑らかに。
- 部分的に半透明を残す(完全透過は不自然)。
4. 書き出し形式の最短ルール
- ロゴ/図/文字:PNG / WebP(Lossless)(可逆で縁を崩さない)。
- 写真+透明縁:WebP(Lossy 80–85)を検証。縁ノイズが出るなら可逆へ。
- 配置先が決まっている:背景と同色マットを使い、縁の半透明を馴染ませてから書き出し。
仕上げの容量調整は /compressor、 形式切替は /convert が便利です。
5. よくある落とし穴(回避策)
- 白背景で切った素材を暗い背景へ直置き → 白縁。マット色を背景に合わせて再書き出し。
- デフリンジのやり過ぎ → 輪郭が痩せて不自然。0.5–1.0pxを目安に。
- 完全透過にこだわる → 髪/レースは半透明を残す方が自然。
- 非可逆での縁劣化 → ロゴ/縁重視は可逆で保存(詳しくは PNG vs WebP Lossless)。
6. 公開前チェック(8項目)
- 白/黒/ブランド背景の3色プレビューで縁の色残りがない。
- マット色を合わせた(またはページ側の背景と統一した)。
- 髪・レース等は半透明で自然に見える。
- 縮小/フェザー/デフリンジが過剰でない(欠け・硬さが出ていない)。
- 書き出し形式は素材に適切(ロゴ=可逆、写真=WebP/JPEG/可逆を比較)。
- 容量は適切(過小/過大圧縮で劣化が出ていない)。
- OGP/サムネは /thumbnail で比率と安全域を統一。
- EXIF位置情報の削除(/exif-strip)。
7. まとめ:マット→デフリンジ→3色確認が最短
背景透過は、想定背景=マット色で縁を整え、1pxデフリンジで色残りを断ち、3色プレビューで最終確認──この順でほぼ解決します。迷ったら /compressor と /compare を使って、見た目と容量の最短落とし所に収束させましょう。