AVIFとWebPの使い分け(比較・導入・フォールバックの完全ガイド)
「全部AVIFにすれば最強?」――答えはケースバイケースです。AVIFは高効率ですが、エンコードの重さや運用コスト、 フォールバックの手当など考える要素が増えます。そこで本稿は、日々の制作/運用で迷わない現実解:“既定はWebP、要所だけAVIF”という使い分けを、比較と導入フローで解説します。
関連:設定値の起点と破綻対策
AVIFのパラメータ早見は AVIF設定チートシート、 画質破綻(にじみ/リング/バンディング)の対策は 対策集を参照してください。
要点(TL;DR)
- 既定はWebP 80–85%、ロゴ/透過はPNG or WebP Lossless。
- AVIFはLCPに効くヒーローや、高精細・グラデ主体の要所に限定。
- picture要素で AVIF → WebP → JPEG/PNG の順に提供。width/heightは必ず指定。
- 比較は /compressor で書き出し、 /compare で1:1確認。
1. 比較軸:容量・画質・速度・互換
軸 | AVIF | WebP |
---|---|---|
容量/画質 | 同画質で小さくなる傾向。グラデ/肌で有利な場面あり。 | 良好。多くの案件で十分なバランス。 |
エンコード速度 | 重い(探索が深い)。CI/CD時間に影響しやすい。 | 速い。量産や更新頻度の高いサイトに向く。 |
互換性 | 主要ブラウザで対応。古環境はフォールバック考慮。 | 主要ブラウザで広く対応。提出/共有も通しやすい。 |
機能/特性 | 10bit/4:4:4等の表現力。高画質追求に◎。 | アニメ/透明の実務実績が豊富。運用しやすい。 |
2. 判断フロー(5分で決める)
- 解像度を統一:本文は1200–1600px、一覧は600–800px。 密度差は /srcset で吸収。
- 既定=WebPで全体最適:写真はWebP 80–85%、ロゴ/透過はPNG / WebP Lossless。
- 要所だけAVIFを試験:ヒーローやLPのキービジュアルをAVIF化し、 容量/画質/生成時間の差分を記録。
- 差が小さければWebP継続、効果が大なら部分的にAVIF採用。
- フォールバックを用意:pictureでAVIF/WebP/JPEGを連鎖。imgにwidth/height必須。
3. 実装:picture要素(AVIF→WebP→JPEG)
<picture> <source type="image/avif" srcset="/img/hero-800.avif 800w, /img/hero-1600.avif 1600w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /> <source type="image/webp" srcset="/img/hero-800.webp 800w, /img/hero-1600.webp 1600w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /> <img src="/img/hero-800.jpg" srcSet="/img/hero-800.jpg 800w, /img/hero-1600.jpg 1600w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" width="800" height="450" /* ← CLS対策 */ loading="eager" decoding="async" alt="..." /> </picture>
書き出し・比較は /compressor、 仕上げの視覚確認は /compare が最短です。
にじみ/リングが出るときは
破綻対策 と シャープ/ノイズの順序 を併用すると安定します。
4. 用途別レシピ
LPのヒーロー(最大効果点)
AVIF 80–85% / 横1600px。差が小さければWebP。A/BでLCP/CTRを監視。
ブログ本文・記事一覧
WebP 80–85%。滲む箇所は85–90% or 可逆部分差し替え。
ロゴ/透過/アイコン
PNG / WebP Lossless。白縁は マット/デフリンジ で回避。
5. よくある落とし穴と回避策
- 全面AVIFでビルド時間が悪化 → 要所だけAVIF・その他はWebP。
- 縁のにじみ/逆光のリング → 対策レシピを適用。
- 互換要件を見落とし → JPEG/PNGを提出用フォールバックとして同梱。
6. 公開前チェックリスト(10項目)
- 本文1200–1600px/一覧600–800pxに統一。
- 既定はWebP 80–85%、滲み箇所は+5または可逆に。
- ヒーロー等の要所のみAVIFで差分確認。
- pictureで AVIF→WebP→JPEG/PNG の順に提供。
- imgにwidth/height(or aspect-ratio)を指定。
- srcset/sizes を設計。
- /compare で1:1の視覚確認。
- 提出/共有向けのJPEG/PNGを用意。
- 破綻が見える箇所は 前処理/後処理も検討。
- OG/サムネは OGPテンプレ に沿って作成。
7. まとめ:WebPで“面”、AVIFで“点”を攻める
まずはWebPで全体を最適化し、LCPに効く要所だけAVIFを試す――この順番が、品質と生産性の両立に効きます。 書き出しは /compressor、見え方の確定は /compare が最短です。